ハリネズミの願い
この世界には少しの希望があり、少しの失望がある、私はいつもそう思う。この世界には少しの喜びがあり、少しの悲しみがある、誰も逃れられない。
幸福な人はみな似ているが、不幸な人はそれぞれに不幸である。有り余る人材のなかにあって、人はこの二つの境遇をいつか味わうことになる。
そしてこの世界は紋切り型で、不親切で、しかも偏見に満ちている。だから我々の生はなんと貧しく疲れ果て、かくも重く哀しいのだろう。あの無力さ、あの余儀なさ、あの妥協が生じるとき、我々はまるで知更鳥のように、あちこちを彷徨い、流れのままに安らぐ。いつか飛び疲れ、飽きたなら、どこかへ舞い降り、自己防衛機制を起動させ、鋭い針を一面に立てたハリネズミへと擬態する。無感覚に、孤独になり、自らが傷つくのを避けるために、二度と外の世界とは接触しなくなる。
周りを見回せば、そんなハリネズミのような人が身近にあまりに多くいる。外見には気を遣わず、口下手で、社交に熱心でなく、凡人で無為にさえ見える。彼らの心は鋼鉄の城塞のように硬く、一面に鋭い針を立てている——ただ、多くはあまり優雅とはいえない。しかしこの世界は実のところ、想像するほど美しくもなければ、見えるほど酷くもない。ただ我々が自分の世界に没頭していて、外で何が起こっているのかを知らず、誰が来て、誰が去っていったのかもわからないだけだ。来る日も来る日も、苦しみも幸せも取るに足らないものになっていく。
しかし誰かが言った——この世界がどんな様子であれ、どうして大胆に生きてみないのか、どうせ我々はいつかそれを失うのだから。あの純真な夢、死が分かつまで変わらぬ愛。そして味蕾を喜ばせる美味、心に沁み入る美景。
そうか、やはり人生はとても美しい。
願わくば、孤独であっても幸せを求め続ける君でありますように
願わくば、美しくなくとも優しい心を持つ君でありますように
願わくば、貧しくとも精神だけは貧しくない君でありますように
願わくば、君の未来が君の期待に相応しいものになりますように
願わくば、君が扉の向こうの精神世界を抱きしめ続けますように
願わくば、君がその針の奥の優雅を読み解く人に出会えますように